僕の母親はやたらとムカつく叱り方をします。なんというか、ヒステリックで日ごろの鬱憤をすべてぶつけるような、絶対にプラスの方向に働かないような叱り方です。弟を叱るときなんか「低俗だ」とか言っちゃって、ソファーで大口開けてガーガー鼾かいたり、お笑い番組とかアニメとかを見てゲラゲラ笑ってる自分はどうなんだって僕は毎回思うんですけどね(まあ疲れててしょうがないんだろうけど)。食事の時だって「クチャクチャ音を立てるな」って言うくせに、自分はクチャクチャ音立てて食ってるんですよね。僕の隣なんで食事のたび毎回クチャクチャ聞こえて大変不愉快なんですが、注意しようにも言いづらいなぁと喉元まで来てるのを飲み込んでます。「咀嚼音注意!!」とかいうステッカーでも作って机に貼ってやろうか。
まあ文句は置いといて、今日は僕が何で機械式のカメラを使うようになったのか書いていきたいと思います。なんでこんなこと書くのかというと、誰かに「よくそんなカメラ使えるね」という感じのことを言われて「そういえばなんで使うようになったんだろう」と思ったからなんですね。
僕は写真部に入った最初の頃はミノルタのコンパクトカメラを使ってたんですね。巻き上げ、ピント、露出、フィルム装填などはもちろん全部自動で、弄れるのはズームとフラッシュぐらいでした。撮影は被写体を選ぶ以外は全部カメラ任せで、ボタンを押したら終わりっていう感じでした。最初は何を撮っても楽しかった。レンズはボタン一つで伸びていくし、リモコンを使った撮影もできました。普通に使えばまず失敗することはないし、それなりに綺麗な写真も撮れる。でも、いつのまにかそれが楽しくなくなってきてしまったのです。
いつもはすぐ無くなってしまうフィルムが全然減っていかない。カメラを持っても全然楽しくない。そんな日が続いたある日、突然こんなことが頭に浮かんだのです。
「そういえば、小さい頃親が僕を撮っていた黒いカメラがあったなぁ・・・」



明日に続きます。さやうなら。