突然だが「〜です。〜ます。」調に飽きたので文体変更である。所謂「常態」という奴に戻るわけだが、これにするとどういう訳か偉そうな感じの文章になってしまうので少し恥ずかしい。あと、難しい言葉やら漢字やらも増えてしまうのだが、これはおそらく「常態=文学しちゃってるんだぜェェェェ―――ッ!!」という無意識の力が働いているためだと思われる。別に天狗になったわけでは無いのである。
話しは変わるが、最近なぜか突然ピアノ(というかキーボードなのだが)が両手で弾けるようになった。まあ弾けるといっても、クラシックの曲を弾ききれとかそういう芸当は無理で、せいぜい簡単なコードを左で弾きながら右手で軽いメロディーをなんとか弾けるレベルである。
まあレベルの話しはさておき、一番の疑問は「なぜ突然弾けるようになったか」である。実は、前は両手が別の動きなんていう芸当はまったく出来なかった。「じゃあテメーよォ・・・ギターとかベースはどうなってんだよォ!」と思うかもしれないが、ギターやベースは右手と左手が関連性のある動き、つまり「出したい音程の場所を押さえる→弾く」という動きだったから何の違和感もなく出来たのである。まあピアノだって関連性の無い動きではないのだが、右と左で同時に別のものを弾くという行為は、両手でそれぞれ違うメロディーを弾く事が可能な楽器を使ったことが無い僕にはとても難しい話だったのである。僕の今までの楽器人生は「押さえる→弾く」か「押さえる→吹く」だけだったのだから。
だが、ここで僕の楽器人生に唯一の例外が登場してくる。それは「ドラム」である。この打楽器の集合体は、演奏者に両手両足を別々に動かし、酷使し、更にリズムを崩さない事を要求してくる恐ろしい拷問マシーンだ。僕も最初はコイツやられた。「両手両足が別々に動かせるわけねェェェェ!!!」という感じだったのだが、ある日突然それはやってきた。 「あれ?叩ける・・・叩けるぞォォォォ!!!」 何かが僕の中でガッチリと噛み合った気がした。バラバラだった両手両足がきちんと言うことを聞いてくれるようになったのである。
長々と書いてしまったが、要するに「ドラムのおかげでキーボードが弾けるようになったんじゃないか」と言いたい訳である。ドラムとキーボードでは全然違うのだが、両手を別々に、しかし一緒に使う動きは似ているんじゃあないかと思う。この感覚があったおかげで、今回のように弾けるようになったんだろうと僕は考えた。
まあ他人からしたらどうでも良い話ではあるが。